奇跡の恩恵

童話作家アンデルセンが残した「この世界全体は奇跡の連続ですが、私たちはそれに慣れすぎて、それらを当たり前のことと呼んでいます」という名言がある。

2020年初頭に国内初の新型コロナウイルス感染者が確認されてから、昨年の夏頃に一段落するまで、私たちは長い間にわたって平穏な日常生活から遠ざかっていた。いつもいつも幸せでいることなんてあり得ないとは思っていたけど、実際のところ、何ごともない平々凡々に過ごせる1日は、コロナのおかげでその貴重さを身を持って学ばされる。

一昨日、「ひろまり絵画教室」の展示作品を鑑賞する。ひさしぶりに1年間ぶっ通しで行い、季節を彩る風物詩や行事の作品で活気があった。やはり余計なことを気にせずに、作品づくりに取り組むことは素晴らしい。特別なことは何もしなくていい。ごくありふれた日常にさりげなく幸福はある。僕らはみんな奇跡の力の恩恵に授かっている。