全国大会優勝というのは誰もができることではない。もちろん誇りは感じます。
だけど、半年経ったら何でもないことになってしまう。
卒業生たちにも『お前ら、優勝なんて今後の人生にとっては何の意味もない。
全国優勝したんやという顔をしていたらダメ。次の舞台でがんばってこそ、
さすが滝二で選手権を獲ったメンバーだ、と言われるようになるんや』
と釘を刺しました。彼らの人生はまだまだ長い。何年か経ってから、
結婚したとか、サラリーマンになったとか、ビジネスで成功したとか、
そういう報告をもらう方が、私はずっと嬉しいんです。
長く応援している母校サッカー部。その応援スタイルは年月とともに変化している。
最初の頃は勝利至上主義・・・ハッキリ言ってなんとも恥ずかしい過去です。
「高校サッカー」という文化や構造を知らなかったからそう思ったのでしょう。
それからいろんなチームと出会い、いろんなゲームを応援して少しずつ見えてきた。
未完の若者をサッカーを通じて教育して、その上で勝利を目指すものだと。
この永遠のテーマを追い求める世界だから見ていて心が震えてくるのでしょうね。