和を以て貴しとなす

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基本的に美術作品を鑑賞した時の感想は二つの要素から成り立っている。一つは建前だ。その場の空気にあった内容でライトに語り合うこと。作品の良し悪しが詳しくわからない場合は、相手(作者)が言うペースに合わせて、深く議論しない方が無難な会話になる。ただし、これを繰り返したら泥沼に陥る。いたずらに時間を過ごして、なんの生産性も生まれない。気が付いたら老いているだろう。もう一つは本音だ。自分の観たまま感じたままをそのまま思い切り伝える。とても正直で真摯な対応になるけれど、お互いの信頼関係が不十分だったら、傷つけて誤解を招いてしまうはずだ。つまり和を以て貴しとなす。美術作品を鑑賞した時の感想は建前と本音を上手くミックスさせていくことだ。本音で語り合うために建前を使って1つ1つ丁寧にコミュニケーションしていく。それぞれの個性を確認しながら、それぞれが持つ意志を尊重していく。お互いが本気で美術談義をできるプラットホームを作るのだ。それができたら、あとは掛け合わせていくだけ。エネルギッシュに切磋琢磨して、化学反応を起こしてみよう。きっとそこには新しい創造の種が生まれてくる。お互いの良さを認め合って、共に美術へ夢を持って生きていこう!