成熟度

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成熟度とはある分野においての現状などを何段階で評価し、段階に応じた改善や改革を行うための指標のこと。以前、私は人前でお話しする時に「美術家の成熟度表」を作って、いくつかのカテゴリーに分けて語ったことがある。その中の1つに「志」がある。志とは心に思い決めた目的や目標のこと。美術家を目指す人にとって一番の基礎になるポリシー。これが何であるのかによって目指すべきゴールは変わっていく。美的センスをよくすること。技術力を高めていくことより一番大切だと考えている。それについて4段階に渡って持論を語った。
まず一番下はやりたいようにやる。これは表現の自由を拡大解釈している。公道を運転するドライバーのように、ルールやマナーを学んで正しい運転をしていく。次は美術家になるために最低限必要な知識を身に付けること。一般的な美術家レベルに達しなければ次のステージへいくことできない。さらにその上は自分の価値観をつくること。多種多様な美術に触れることで活かせる個性を発見し、それを追求して独自性の高い表現を目指すことだ。そして、その上というのか一番上。新しい創造のために仕組みをつくること。簡単に言ったらチームになって知恵を出し合う。三人寄れば文殊ではないけど、三人寄ればピカソに負けないかも。それはさておき、たった一人ではできないけれど、同じ志の人が集まったら力強くなれるものだ。夢はシュアしていこう!それが夢を叶えるための最善の手段になるはずだ。
昨日行ったワークショップ。美術を今宵なく愛する講師を筆頭に、講師を慕って参加した受講生や聴講者、そして、陰で支える献身的なスタッフと、みんなで何かがしたい熱い気持ちの人たちが集まった。それはまるで松陰先生が唱えた「草莽崛起」と同じで、在野の人が本気になったら大きな力になるのだ。
やはりこの会場は幕末に長州藩が維新の拠点だった場所。もしかしたら150年の時を越えて繋がっているのだ。いつの時代も夢ある者は素晴らしい。肌で感じたひと時になった。