因果応報

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かつて、モンスターペアレントという言葉があった。その意味は学校などに対して自己中心的かつ理不尽な要求をする親たちだ。当時、私には対岸の火事のような出来事。関係ないことだと高をくくっていた。ただし、どんな人も神様ではない。重箱の隅をつつけば必ず綻びがある。人の良い面を見ようとしないで、短所を探して揚げ足をとっていく。ひと言で言うなら残念な人たち。関わり合いになりたくない。勝手にやっていろと遠くから眺めていた。だけど、後日これは甘えだったと知らされる。なぜならそのチルドレンたちと出会うようになった。屁理屈ばかり主張して、実際には何も具現化できない、無意味に自己肯定力を主張してくる。万能感が真性化した若者だ。それでも良かれと思って助言をすると、彼らから馬鹿馬鹿しい反応にあう。だったら好き勝手にすればいいと突き放せば、無視するのかと言葉狩りにもあう。なんとも我儘な人たち。美術へのボタンの掛け違いというのか、基本的なことをないがしろにする。それでは美術に本気で挑戦しないで、ただ現実逃避しているだけだと言いたい。

つまりこれまで常識される美術家のお点前がわかっていない。ちなみにお点前とは、過去にあった美術文脈においてできそうな分野を発見し、そこから自分らしい個性的な表現で確立していくこと。身近な距離感で他人と比較してはいけない。ライバルとはゴッホピカソだ。それくらいに大きな視野に立って努力すること。そして、なんでも自由にやっていけるほど単純な世界ではない。自由になれるように能力を高めていく。これぞ美術家と言われてしのぎを削る中に飛び込むこと。知識や技術よりも理想と情熱があったら美術家になれる。創作することは苦労であると同時に喜びでもあるはず。自己流ではなく、独自性を目指して創作していこう!

■HEART2019の関連企画 県美界隈展 『花』、Y氏とともに 2020年2月13日(木)~3月1日(日) 11:00-18:00 火水定休