感性という世界の奇跡

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人生は山あり谷あり、そして、まさかもあり!いい時もあったら、そうでない時もあって、また、人知を超えた思いがけない時もあったりする。それらすべてはその人の人生にとって欠かすことのできないこと。1つとして無駄な出来事はない。成長するために仕組まれている必要なものだ。そもそも人生をどうやって生きたらいいのかは、実際に生きてみないとわからないことだらけ。事前にいかなる教育機関で学習しても、それはそれぞれの時代に合わせたプログラムで、その時にその人が役立つと思われる訓練に過ぎない。よくわからなくても、なんとか我慢して課題をやり切ったら、評価してもらえるようになっている。そこでは正しいとされるものに点数を与えられ、自分の考え方を独自に展開しなくてもいい。ただ言われたことを正確に覚えて、再現できる能力が求められるだけ。つまりマニュアルにないものには対応できない。突発的な現象である「まさか」については受け身になる。丸暗記ではできないことを思い知らされるだろう。

昨日、ギャラリーではそんな「まさか」という出来事があった。イタリア人のロベルトさんと臼杵万理実さんが楽しそうに会話をしていた。はて、彼女はイタリア語ができないのに、普通に意思疎通して、それなりに上手く伝わっている。なんのことはない。フィーリングだ!美術作品について語ろうとしたら、正確な言語はわからなくても、身振り手振りを交えたら伝わっていく。感性に国境というものはないのだから、細かいことを言い合おうとしなければ、おおよそのことはお互いが理解することができる。人と人との正しいコミュニケーションを目の当たりにした。いや、彼女の寛容さは立ちはだかる壁を乗り越えて、いろんな人たちと繋がれる器の大きさだと思った。少しでも面白い1日にしたい!彼女の純粋な理念を眩く感じてしまった。

■HEART2019の関連企画 県美界隈展 『花』、Y氏とともに 2020年2月13日(木)~3月1日(日) 11:00-18:00 火水定休