耳順

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論語の一節にある言葉「耳順(じじゅん)」。60歳の別の呼び名で、人生経験が豊富になってくると、自然に様々なことの真理が理解できるため、耳にどんな話が聞こえてきても、なんら差し障りも起こらない境地になることをいう。ただいま55歳の私は四捨五入したら60歳。決して還暦は遠くない未来。これからどのように過ごせば、充実して迎えることができるのか。ただ漠然としていたら難しいだろう。なぜなら体力や気力は年々衰えていき、社会の変化に応じるのも一苦労するはず。瞬発力、柔軟さ、持久力を低下させないように意識して鍛えることが大切なのでしょう。

そんな60歳までの日々の中で「耳順」はとてもいいモットーになりそうだ。年を取って頑なになるのではない。より心を柔らかく保てるようにする。新しく学び心に潤いを与えていく。人の言うことをなんでも興味を持って聞いて、これまで知らなかったことなら学べばいいし、知っていることなら違う見識を面白がればいい。「今さら子供のように勉強するのは馬鹿馬鹿しい」や「もうこの年齢で学ぶのは面倒くさくていやだ」など、後ろ向きになってはもったいない。人生はその年齢にならないとわからないことだらけ。若いころに理解できなかったことでも、今になってみると理解できることもある。人生の食わず嫌いをやめて、フルコースで味わうチャンスしたい。

つまり、いろんな価値観をリセットしてニュートラルしていく。100点満点を目指して無意味にエネルギーを使うのではなく、ほどほどの点数でもそれなりに幸せを見出して燃焼していきたい。平凡な日常の中にある小さな喜びを見つけていくことだ。身近にある人やものとの関わり方にこだわることで幸福感は高まっていく。なんでもかんでも手を出さず、自分がやるべきことを知るために、いろんなナビを求めながら楽しみたいと思っている。