学習

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論語にある「学びて時に習う、またよろこばしや」。この言葉は、先人より伝承されてきた知識を学校で先生から習うだけでは道半ば。実際に学んだことを行っていくうちに、これらの知識が自分のものとして体得されていく。そうやって実践することで、はじめて学んだことが身についてくるように、体験を通して知ることの喜びを味わうことができるのだ。

美術もしかりだ。先人たちの偉大な足跡を広く学んで、自分しかできないものを発見する。美術家になる夢を叶えるために、自らすすんで作品制作の苦労に耐えながら、独自性の高い世界観を目指して、どこまでも創意工夫を維持すること。決して、効率よくやろうとしてはいけない。頭はでっかちのになってしまう、例え目先のことは偶然で上手くいっても、美術の本質が身体に沁み込んでいないから、作品をよりよく変化させるセンスが育っていない。パッと浮かんだ付け焼き刃のようなものは、すぐに化けの皮がはがれて見向きもされなくなる。

つまり、なんでもそうだが、なにかを成し遂げるためには学びを手本にし、自発的にいくつも試作を繰り返してながら、自分らしい個性に磨き上げることが大切なのだ。だから自分自身を大きく成長させたいのであれば、やはり先人たちの教えに学んで理解し、そこから独創性を探るしかないのだろう。