「川には川に合った生きものが住む。上流には上流の、下流には下流の生きものがいる。自分の分際を忘れるより、自分の分際を守って生きた方が、世の中によいとわたしは思うのです。いくら時代が進んだっていっても、結局、自分自身を失っては何にもなりません。自分にできないことを、世の中に合わせたってどうしようもない。川に落ちて流されるのと同じことで、何にもならない」という熊谷守一氏の名言がある。
私のモットーは山口ローカルで自分ができることをやり続けていく。決して大きなことはできないけれど、美術のコミュニティを盛んにしたいと思っている。そのためには創作意欲が高まるように雰囲気を大切にしていく。それぞれの個性が交わり合い、素敵な化学反応の発生を目指す。隠れていた才能はやりがいのあるステージで引き出されてくる。美術への志を1つにできる仲間と切磋琢磨できる環境から生まれるのだ。
30年間、ほぼ外出することなく、自宅の庭で動植物を描き続けた熊谷守一氏のように、単調に思えるようなものの中に、いつも新しいことを発見する力を養えば、自分らしいリズムでこの場所にあったことができるだろう。
