未来予想図

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「一年の計は麦を植えることにあり、十年の計は樹を植えることにあり、百年の計は人を植えることにあり」とは、「1年後を楽しみたいのなら麦を育てよう。10年後を楽しみたいのなら木を育てよう。100年後を楽しみたいのなら人を育てることだ」という意味だと解釈している。

この言葉は、いわゆる美術家が創作活動する際の行動指針として役立つ。人それぞれ、自分のビジョンに合うようにアレンジしてみればいい。例えば、「1年後を楽しみたいのなら技術力を身につけよう。10年後を楽しみたいのなら表現力を育てよう。100年後を楽しみたいのなら精神性を高めよう」という感じで、その人らしい言葉に変えて、成功への未来予想図づくりに活用するのだ。

ちなみに美術家にとって、未来予想図の正確さはそれほど大切ではない。細かいところが間違っていても、おおよその全体像がつかめていること。また、こっちへ進んでいけば、目的地にたどり着けるという、なんとなく行き先がわかれば問題ない。自分なりに手応えがあることを図面化し、それらに色を付けて地図にしてみよう。多少でたらめなところがあっても、年月を積み重ねていくうちに補正されて、大雑把なものあっても地図らしくなってくる。その地図の上に立ったような気持ちで、よく知らない場所に思いを寄せれば、新しい世界観を発見することができるだろう。