目標

f:id:gallerynakano:20211116215735j:plain


イタリア彫刻家 ミケランジェロの言葉に「最大の危険は、目標が高すぎて、達成出来ないことではない。目標が低すぎて、その低い目標を、達成してしまうことだ」がある。

たしかに創作活動を続けていくために、どのような目標を設定するのかは意外と難しいもの。あまりにも現実離れし過ぎて、実現不可能のような雲の上でも駄目だし、かと言ってハードルが低いとすぐにやれて、もう大丈夫と慢心して努力しなくなってしまう。だから、その人にあった、その人のための、その人らしい目標なんて、そうそう簡単には見つからないだろう。そういえば、松陰先生も「志定まれば、気盛んなり」と言われるくらい、これをやるのだと具体的な目標が定めることは、人生の命運を左右する重要なテーマなのかもしれない。

ちなみに臼杵万理実さんの目標は「毎日、絵を描くことができる人生」だと思う。なぜなら、彼女は美術以外の世俗なことに、そんなにも興味を持っていない。普通と言ってくらいはあるけど、結局は作品制作することが第一の生活で、いつの間にか創作の世界へ没頭していく。ただただ大好きなことに夢中になって、大変なことも多いけれど、大好きな絵を描くことが最高の楽しみだ。つまり、平凡なことをこつこつと力まずにやっていくだけ。すなわち平凡が非凡なるまで頑張っているのだ。彼女はとても簡単なことであり、とても難しいことを続けられる生活を望んでいるのだろう。