チャレンジ

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「思えば遠く来たもんだ 十二の冬のあの夕べ 港の空に鳴り響いた 汽笛の湯気は今いずこ」とは、中原中也の詩『頑是(がんぜ)ない歌』の冒頭の言葉である。

ちなみに頑是ないは幼くて物事の善悪などの判断がつかないこと。生まれつきの素直な心で無邪気なさまのことを意味する。誰だって幼少の頃は自分らしく天真爛漫に生きている。みんな自分を中心とした世界観で、自分に都合の良い未来を漠然と信じている。しかし、自分ばかりを中心にして、ものごとを推し進めようとすれば、世の中にある大きな真理に気づかなくなる。そのような人たちの目には、素晴らしい人生ドラマが決して映ることはない。自分勝手な考え方に陥って、ものの真相がわからなくなり、好き好きに生きようとするだろう。

だからこそ、大人になるにしたがい、現実の冷たい風に吹かれて、だんだんと地に足がついていくことが大切だ。その時々の自身のパフォーマンスを知ることで、これから取り組むべきことが見えてくる。人生は先天的な能力だけでは思い通りにいかない。それでも夢を忘れずにチャレンジしていくこと。何度も何度も創意工夫することでいくつもの才能が見い出される。この瞬間の経験が明日への糧になって豊かさを育む。まだまだ若いから一歩を踏み出し、自分の個性を活かしていこう。あそこにもここにもチャンスがあるはずだ。いつも前向きな気持ちで自分自身を叱咤激励しよう!