才能開花

美術の世界はその人に才能のあるなしじゃない。とにかく何があってもやるしかないと覚悟すること。そして、自分自身の可能性を信じて追い込んだ時に、初めてやる気スイッチが入って、創作エネルギーが噴き出してくる。端的に言うと、しかるべき時にしかるべき創作への挑戦をきちんと向き合わなければ、創造力が上手く成長していけないし、好奇心や冒険心を育んでいくことはできない。

だから、才能を開花したいと思っているのなら、感性のひらめくものを、なんでも取り組んでみればいい。自分の専門分野以外のことに広く眼を開き、苦労することを恐れずに我武者羅にもがきながら、さまざまなこと経験しながら前へ進もうとすることが大切になる。そのようなエネルギーが混ざり合って、化学反応を起こしたり、新しい世界観を切り拓くことだってあるのだ。

創作のインスピレーションは、いろんなことをやっていく中で、めぐり会う繋がりから発生していく。何かのチャンスを掴もうとして自分らしくチャレンジするうちに、苦しみや難しい状況を克服しようと努力することで、心の琴線に触れた瞬間に生まれてくる。つまり、好きな美術であれば創造力を探し求めて、探し続けることも決してつらくないはずだ。才能というものは弱気に打ち勝つ習練から生じていくのだ。