『巨大ロボットアニメ』は、子供たちの潜在欲望の現れであります。つまり、『巨大ロボットアニメ』とは、子供達の持つ色々な抑圧やコンプレックスの補償、抵抗の手段、代償行為なのです。大人達は、『生きることのつらさ』を知っています。と、同時に『人が生きることのおもしろさ』をも知っています。生きるために、例え〈嘘〉だとわかっていても、『正義と愛』という〈夢〉や〈希望〉が必要なのだ、と知っています。
私たちはアニメーションという表現手段の特色、つまり、全てが人の描いた『絵』であるという世界観を生かしたことにより、子供達に虚構と現実との違和感なく、ピュアに伝えることができるのです。それが『巨大ロボットアニメ』の持つ最大の魅力です。本企画は、この原点にさかのぼって、本来の『巨大ロボットアニメ』の魅力を新たに掘り起こす所にユニークさを発見したい、と思います。(「人造人間 エヴァンゲリオン〈仮題〉 企画意図 巨大ロボットアニメの魅力とは?」)より転載