ゆかりんⅡ

いわゆる美術公募展覧会は、大きくわけて2つのタイプがある。1つ目は美術を広める祭典的なもので、初心者でも参加できるように審査基準を緩和して、少しでも美術を楽しめるようにしている。2つ目は美術の価値を高める厳選主義的なもので、応募作から審査基準を満たす優秀なものを選び出し、競い合いながらレベルアップすることを目的にしている。

ちなみに、ただいま開催中の山口市美術展覧会は1つ目のタイプである。市民に美術と親しむきっかけの場であり、広く普及することを目的に行われている。そこで私は昨年に引き続いて、SNSで通称ぬい撮りという、ぬいぐるみをメインにした写真を掲載して楽しむ姉とコラボで応募し、基本的に全部通ることもあって入選することができた。

なお、出展作品は大内時代の古地図をベースに、市美展へ参加に向けての準備から、審査結果までの流れを双六で表現したもの。ゴールが大賞なので、現実では無理だけど、この双六の上なら可能だ。実のところ、超絶技巧画家 吉村大星君が10代後半に市美展で3年連続入賞して、締めくくりで大賞を受賞した歴史をヒントに作品を構想する。大星君の創作活動は市美展から始まり、その後、数々の賞に恵まれて、大きく飛躍していった。それに続く人材の創出を祈願して制作した。今年も馬鹿なことを真面目にやれば充実感が生まれてくる。やはり、市美展は好いものだ!