先見性

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昨日まで開催した「県美界隈展 特別編」は、おかげさまで盛会のうちに幕をひくことができました。皆様の有形無形のお力に心より感謝いたします。ありがとうございます。本展は、昭和生まれで平成の世に学生時代を過ごした40代の美術家夫妻3組によるグループ展で、独自性のある表現を創り出すために、常日頃からそれぞれの家庭でも切磋琢磨しながら、創意工夫と試行錯誤しているメンバーが集いました。
 
彼らは40代という創作人生最大の難所を迎えて、これまで実体験してきたことを活かして、その壁を乗り越えようとエネルギッシュに活動している。自分らしさに繋がるものにこだわって、どういうセンスを磨いていけばいいのか?次の時代に生き残るにはどんな風に表現していけばいいのか?既にいろいろとやってきたことを用いて、いまの自分にとって最善のことを見つけ、その課題にどう立ち向かっていく。まだまだ成長できると信じて努力すれば、夢を実現できるチャンスと巡り合えるだろう、
 
つまり、40代になればいつの間にか経験値から先を読む力養われて、自分が次に何をしたらいいかわかってくる。次のその次と、どんどん先のことも考えられるようになって、それに基づいていまは何をしたらいいのかが見えてくる。いわゆる想像力という言葉は、先を考えられるイメージ力であって、この才能によってよりよく作品制作できるチャンスが広がるのだ。このたびの作品展で、彼らや鑑賞に来られた方々とお話ししていると、未来の自分の姿を肯定的に想像することの大切さに気付かされた。美術家にとって創作活動を続けるための重要なサバイバル能力なのだ。とても多くのことを学ばせていただいた。次の機会に新しい発見があるように積極的に関わって楽しみたい。