志に徹する

約8年前に知り合った長髪の若者がいる。当時はサラリーマンをしながらダンスやモデルをしていた。背がスラッとしているし、身のこなしが柔らかいので、どちらにやっても映えるように思った。それからしばらくして、彼が地元下関市で画廊を開くことにしたと報告にやって来た。場所は下関駅近くの古いビルの3階で、自分自身で改装工事をして、アートをはじめ、様々なことが実験的にできる若者のたまり場を目指すと熱く語ってくれた。なにがなんでも生まれ育った街に、若い活気をつくりたいと意気込んでいた。

おそらく、平坦な道ではないだろう。だけど、正直で純粋なやる気が真っすぐに伝わってくる。こちらがあれこれ言わなくても、自発的な行動力に不退転の決意を感じた。そして、昨日ひさしぶりにじっくりと語り合うと、その成長ぶりに圧倒されてしまう。とにかく、自分らしい言葉で表現する能力が磨かれて、胸のうちを思う存分に披露してくれた。理想へ向かって生きる者だけが持つ、情熱のエネルギーは才能を伸ばす。とてもエキサイティングな時間をありがとう!このまま志に徹して努力あるのみ。やり抜くことを期待している。