手のひら

「すべてはお釈迦様の手のひらの出来事」のルーツは西遊記。物語の中で孫悟空が「金斗雲であっと言う間に千里も飛べる」と豪語して、お釈迦様に力試しを申し入れたところ、「この右手のひらから飛び出せればそちの勝ち」と言われた。それならと孫悟空は渾身の力で飛んで、これ以上遠くはなかろう!と思った場所に「孫悟空参上」と記して戻ったところ、お釈迦様は中指に書かれた文字を見せて、手のひらから出ていないことを告げて、身の程の小ささを教えたことに由来する。

ここ最近、先人の手のひらの上にいることを実感する。なんとなく出会った人とのご縁を探ると、基の位置に必ず先人との繋がりがあって、まわりまわって巡って来たことがわかる。例えば、臼杵万理実さん。彼女の祖父と私が若い時に目をかけてもらった先人は親交が深い。だから、私の前に差し向けたのだろう。なにせ、臼杵さんが登場したから若い世代の人口が増加し、また、上の世代は負けまいと頑張るから、ギャラリーは良いムードになっている。やはり見えざる手は存在する。故にいつまでも手のひらの上にいられるように感謝と努力をしていくしかない。