聞き上手

「話し上手より聞き上手ということがある。自分が接するありとあらゆる人から、その専門の知識体験を聞き、我がものにすることができれば活学というべきだ」という名言がある。
やっぱり聞き上手は相手の方にも好かれるし、自らの勉強にもなるから良いことしかない。いろんな人の話に耳を傾けたら、その話を聞いたことによって、知識や知恵が増えて成長することができる。とは言うものの、なんでもかんでも聞けばいいのではない。建設的な意見にだけ耳を傾けて、そうでない意見は聞き流したらいい。有名無名を問わず、私心なく謙虚に話す人であれば、しっかりと耳を傾けて学んだらいい。
私が若い頃は聞き役に徹していた。その理由は美術をまだまだよく知らないので、人前で話すレベルでなかったから。だけど、それでよかった。にわか知識をひけらかせば、不快な思いを与えて相手にされなくなるし、なによりもいろんな人に会って、生の言葉に触れてきたからこそ、たくさんの引き出しを増やしていけた。だから、ギャラリーは生き延びている。話しを聞いてバリエーションが豊かになったからだろう。