松陰先生が創った松下村塾はたくさんの優秀な人材を育てて、幕末から明治にかけて大活躍したことはあまりにも有名なこと。だから今更説明することはないだろう。私はその顔ぶれが地元長州出身者が多くいることを誇りに思い、また、どんな場所にいようとも志が正しければ、道は必ず切り拓けるものだと考えるようになった。

このことは今の時代でも通じるはずだ。名誉や名声を求めたいのなら都会の方が有利かもしれないが、作家として創作活動をやりたいのなら、どこに住んでいても実力さえあればなんとかなる。むしろいろんな情報が必要以上にあり過ぎる都会よりも、田舎の方が知らぬが仏で独創的なものを生み出す確率が意外と高いかもしれない。

要するに創作の世界だったら学び合う土壌が人を育み、その熱気がまた土壌を肥やして人を育み、新しい作家が世に出るチャンスをもたらす。そんな好循環が生まれるように運営してすれば、それなりに自分の存在意味を感じて生きらそうだ。昨夜はフェイスブックの「過去のこの日」を見て、ここまでの歩みを思い出す。丸々8年前の新聞記事を見て、実際に正しく出来ているのかを問い、なんとなく微笑むいい夜になったのだった。