艶やかに

NHK朝ドラ『ブギウギ』の主人公 鈴子が所属する梅丸少女歌劇団のスローガンと言えば「強く、逞しく、泥臭く、そして、艶やかに」。これは例え豊かな才能にめぐまれていなくても、強い意志と挫けない心を持って、ひたすら練習を積み重ねていけば、いずれセンスと技術が磨かれて、美しく華やかなことができるという意味だと理解している。

要するに、最初から上手くいかなくても気にしなくていい。そんなことをやっても無駄なんて勝手に思い込まない。自分で自分の能力に限界をつくらず、言い訳なんかしないで、目の前のやるべきことに取り組むこと。安易な道を歩もうとはせず、厳しい道を這いつくばりながら進めば、やがて魂が光り輝いて、鑑賞者を明るく包み込んでいける。

だから、パッションを大切にしていく。美術家とはそうなろうと熱望しなければなれない職業。今やっていることにポジティブに挑戦するしかない。果敢にアタックすることでエネルギーが湧き出す。困難に立ち向かってこそ、潜在的能力が現れてくる。いわゆる根性が育まれて、土台がしっかりとするから、その表現力が豊潤になるのだろう。