美術家になるために肝心なことは、やはり努力することである。なんとかなるように努力すれば、意外と簡単になんとかなったりする。ただし、この場合の努力とは作品制作するために机の前に座って、ああしようこうしようとひたすら頭をひねっていたら、世の人が認めてくれる傑作が創り出せるという意味ではない。
要するに創作に関わることだけ努力しても能力は高まらない。普段からいろんなものを見たり聞いたり触れて、自分自身の興味の幅をどんどん広げていくこと。しかもそれは努力をしているつもりなく努力しているような感覚で行う。好奇心に従って行動するうちに出会ったものによって、自分を磨く努力が大切になるのだ。
イラストレーターコサカダイキ君はそんな努力を自然体でやっている。その瞬間にワクワクするものに素直に関わっていく。感性をしなやかに遊ばせることで、豊かさが身に付けていく。いつも感性を刺激する努力をしていたからこそ、美術学校などで行かなくても必要なものが備わってくる。いわゆるいい努力をしているからこそ、いい感じで伸びているのだろう。
