青春

1960年、東京五輪サッカー日本代表を強化するために、ドイツより招聘されたデットマール・クラマー氏は、サッカーを基本から徹底的に教えるだけではなく、サッカーを通じて人間力の向上を目指した。その甲斐あって選手たちに自信をもたらし、東京五輪ではベスト8、続くメキシコ五輪では銅メダルと好成績を収め、日本サッカーの父と呼ばれている。

そんなクラマー氏の名言と言えば、「私はサッカーを好きなのではない。心から愛している。なぜならば、サッカーは少年を大人に育て、大人を紳士に育て上げるスポーツだからだ」がある。これはサッカーという競技がその枠を超えて、人間の生き方やあり方をも教えてくれる文化で、あらゆるものを育めるという意味だと思う。

ちなみに私が母校サッカー部をずっと応援しているのは、サッカーに夢を持つ若人の成長する姿に魅了されている。人生で一番身心が伸びる時期に、サッカーへ打ち込むことで人間力が養われて、まだまだ未熟さはあるものの、それなりにオーラが輝いてくる。このようなことの過程は実にエキサイティング。正に青春そのもので必然的に心が熱くなるからだ。