哲学者フランシス・ベーコンが残した「冗談は、しばしば真実を伝える手段として役立つ」という名言がある。

人は学び続けることを好む生きものである。知れば知っていくほど、その楽しみは深まっていく。そして、知的好奇心を満たすようなことを得られば、そのことを誰かに教えたくなってくる。だけど、こういう受け売りの知識や常識を語ったところで、そこには正論ばかりで余白がないため、無味無臭で当たりの差しさわりのない話になるだけ。自分なりの言葉に置き換えて語らないと、ただただ知ったことを話すことになるだろう。

いわゆる冗談とは人の心を和ませるユーモア。四角四面の優等生的な発言でガチガチになった場面を明るく変えてくれるエッセンス。要するに無駄なもので、くだらないものだけど、張りつめた空気を暖めてくれたり、茶目っ気で場を明るくさせるから、コミュニケーションを和ましてくれる。だから、誰かの借り着で表現するのではなく、ユーモアによって輪郭線で本質を感じさせて、自分らしい個性的な表現で語ってみよう。