真っすぐに生きる

岡本太郎の著書に「そもそも自分を他と比べるから、自信などというものが問題になってくるのだ。わが人生、他と比較して自分をきめるなどというような卑しいことはやらない」という名言がある。

例えば、人が100ほどいるといたとすれば、そのうちの90人は美術に対して普通程度の興味か、あまり興味を持っていないなど、専門的な知識やセンスはないことが多い。それ故、美術の世界へ飛び込んで少しでも能力を高めれば、この90人より美術のことだけなら上位者になれて、実際には全くの初心者なのに、自分は凄いと思い込みやすい。

つまり、本来は美術のプロとして生きる10人の方を向くべきなのに、一般の人を向いて上にいることにあぐらをかいてはいけない。いわゆる後ろ向きな感覚では、とても美術で生きては行けない。美術としっかりと向き合ってこそ、初めて生き甲斐がわかってくる。ピカソゴッホの偉大な先人がたくさんいるのだから、一生学ぶくらいの覚悟で気合いがなければ生きていけない。