リープフロッグ

先週末、テレビ番組で知った「リープフロッグ(蛙の跳躍)現象」。ビジネス領域において新興国が先進国から遅れて新しい技術に追いつく際に、既存の技術を導入する前に、さらに新しい技術を導入するため、通常の段階的な進化を踏むことなく、すべて飛び越して一気にジャンプするように、最先端の技術に到達してしまうことを意味する。

いわゆる社会インフラが整っていない途上国は、先進国と同じプロセスを踏んでテクノロジーやサービスが発展すると、これまでは一般的に考えられてきた。ところが途上国は新たなことを導入する際に、すでに先進国というモデルがあるので、最短の手順で取り入れることができるため、カエル跳びのような急速な文明発展が可能になったのだ

私は今の美術界も同じようなことを感じる時がある。これほど選択肢が広がった時代に、古くからの作品制作の技術や考え方などに凝り固まって、新式の手段に目もくれない人たちがいる。それでは満杯状態のコップに水を注ぐようなもの。いくら注いでもこばれるばかり。だから、若者が台頭しやすくなっている。変化が激しい時代には真っ新な感性で柔軟に学ぶことが大切なのだろう。