それぞれ流儀

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「やまぐち新進アーティスト大賞」は、画家であり教育者であった先生の遺志により、山口市の文化発展の願いを託して贈られた、高額の寄付金をもとに始まる。当初、私はこの企画内容が発表された時に違和感があった。なぜなら先生が望んでいるのは大学進学時の奨学金や児童の美術の普及するべきだと思ったからだ。さらに運営方法も昭和時代を郷愁させられて、時代に逆行するような感覚がしっくりとしなかった。それでも私の周囲には純粋に挑戦したい若者ばかり。温厚な先生の顔を思い出して、一緒に頑張ろうと腹をくくる。まあ、それぞれ山の登り方(流儀)は違っても目指す頂上は同じはずだ。山口市の美術文化を発展させたい!みんな未来に輝く文化都市の理想を掲げているのだ。そして、実際にこの賞はとても上手くいった。次世代に活躍が期待できる若者の発掘に成功した。これも天国におられる先生の見えざる手のおかげだろう。やっぱりジェントルマンだった先生の後光があってのこと。あらためて田口克己先生に敬意を表するとともに、山口市の持つ文化の底力の素晴らしさを称賛させていただきます。