ディープさ

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ほんの少し前、来店された一見さんと話していたら、「美術家として成功するためには、どうやって人脈を広げて、どのように有力者とのパイプを繋いだらいいのでしょう?」と尋ねられた。おおー、なんと単刀直入な言葉。これってわかりやすく言ったら、人間関係はどこまでも利害関係しかないという意味。こういう人はくわばくわばら。利害関係で繋がった人は、所詮、利害が切れてしまったら終わるもの。経済優先主義の職業を目指すならともかく、美術という分野には向かない発想の持ち主だと思った。

そういう感覚で生きたいのなら、もっと効率よく儲けることができる、やりがいを感じる仕事は山のようにある。わざわざ美術のような評価されても、なかなか収入に結びつかない、いばらな道を好き好んで歩く必要はない。そもそも美術家とは独創的な面はあるが、世の中をつつがなく歩める人種ではない。この人は面白いと惚れて付き合ってくれるどうかだ。ひと目見ただけで忘れられない、ハートに突き刺さる魅力があって、それによって覚醒した世界に、酔わされてうっとりできる存在になること。つまり美術家になるのに時間がかかるのは、その人の豊富な経験から創造が生まれてくるからだ。近道は百害あって一利なし。美術家になりたいのなら、ゆっくりと急いでいきましょう!※画像はひさ子ねえさん!いつもあたたかいハートでギャラリーを明るくしてくれます。