爪の垢を煎じて飲む

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昨日、開店時間前に予告もなしにY先生がお越しになって、ご自身のご先祖様が萩から山口へ伝えて新しく生まれた、焼きもの文化を再現した作品を丁寧にご覧いただいた。私はすぐに作者に連絡した後、ここに来るまでの時間を繋ぐために、先生とざっくばらんにお話しして、あれこれ美術談義をさせていただく。
この時に穏やかな口調で「これまで知らず知らずの内に無駄な時間を過ごしてきたよ。もっと真面目にやったら良かったと後悔することが多い。だから今やらなくてはいけないこと、もっと焼きものがやりたくなった。おかげでこの年齢になってから、本当に創作することが好きになって、そして、いつも若い人には負けたくない、そんな年甲斐のない意欲に溢れているんだ。この道を極めたいからやるしかないのだろうね」と語られた。
嗚呼、私1人で聴くにはもったいないお言葉ばかり。80代半ばにして名誉も地位もあるのに、このハングリー精神にはびっくりさせられた。ことわざの「爪の垢を煎じて飲む」ではないけど、この金言は思いっきり飲み込まなくていけない。それなりに美術について学んできたが、私のレベルでは上のクラスで通じないことを自覚させる。ありがとうございます!今日のお言葉を本気で聴いたことを証明するために私なりに精進いたします。