終わりなき旅人

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ある時、どこまで頑張ったらいいのかを真剣に考えてみた。すると、どこまでも頑張っても努力に終わりがないことがわかった。世の中の価値観はずっと同じまま続くことなんてない。今できることが明日も通じるほど甘くはない。どのような業種であったとしても諸行無常。もし、それが本当だったら、どうしたらいいのか?悪戯に目先の答えを求めず、自分の資質について考えてみた。私はただ単純に絵を描くのが好きなだけ。それで大きな名誉がもらえるとか、暮らせるとかなんて二の次。絵を描き続けられる人生こそが幸せだ。そうなれるように生きたい。そんな初心を思い出し、忠実に生きる決心をした。私は私なりに美術を愛して生きていく。これでいいのだ!と悟った。
この気持ちをことわざで表したら「井の中の蛙大海を知らず。されど空の深さを知る」。これは「狭い世界に生きて広い世界のことを知らないけど、狭い世界にいたとしても、空が雄大なことは知ることはできるという意味だ。つまり最高の学問と呼ばれるものを学ばなくても、自分がおかれた環境で最大限にできることを追求すれば、決してハンディになることはないと達観した言葉。美術も同じことだと思う。最先端の表現は知らなくても、人の根っこは大して違わないから、実際は情報がなくても大差は生まれない。自分がベストだと言えることに没頭し、最善のことを愚直に頑張ったらいい!実にシンプルな発想なのだ。
昨日、これほど凝縮した言葉ではなかったが、彼女から同じようなことを語られて、とても嬉しくて成長した姿を喜んでいる。もちろん美術家は終わりなき旅人。だから途中経過にしか過ぎない。それでもよくぞこの境地に達したことに拍手を送った。これまでの10年、これからの10年。ものごとに一途になっている人ほど、美しく輝いている人はいない。彼女は漠然としながらも未来へ向かって突き進もうとしている。ただし、どこまでも山あり谷ありだ。それにもめげずに創作していこう!マリミンアートのさらなる進化を信じて祈っている。