若い時にプロになりたいと思っているのなら、最初から持てる限りのすべての力を注ぎ込んで、気合を入れて挑戦することが大切だ。なぜなら「鉄は熱いうちに打て」ということわざではないが、創作に取り組む姿勢や基本的な生き方のスタイルは、だいたいこの時期に形成されていくからである。出来上がった作品は粗削りで完成度は高くないけど、自分の好きなことにエネルギッシュになることで、その人の世界観を象徴するような個性が生まれ、これからの作品に必要なエッセンスを養うことができるのだ。
つまり創作活動の根幹となる美術への愛情や好奇心は、スタート地点から全開させないと育むことはできない。言い換えれば、誰でも才能は経験を積めば積むほど、どんどん磨かれて向上していくことできるが、美術に対するパッションがなかったら、待ち受けている多くの壁を乗り越えられないだろう。だから創作の基本は面白いものであると考えていくこと。今やっていることが好きになれば、自発的に勉強するし、創意工夫もしていく。どんな時もこの気持ちになるために、最初から自分のすべてを出し切って、全身全霊で美術に立ち向かっていこう！
