無知の知

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今の世の中、私たちは様々なメディアを通じて、必要以上の情報を毎日シャワーのように浴びている。ほんのちょっとでもネットを閲覧してみると、あっという間にいろんな話題や興味あることに惹き込まれていく。ついつい軽い気持ちで少しくらいのはずだったのに、次々に目にするものに心奪われて時を忘れやすい。そして、はたと我に返ってみたとたん、どうでもいいことに振り回されて、今やるべきことがやれていない現実に気付く。だから情報と付き合うのは気を付けた方がいい。すぐに適量を超えて溺れてしまう。お酒と同じでほろ酔いならいいけど、泥酔したら何も覚えていない。ほどほどに付き合って楽しむべきだ。

ちなみに情報を受ける人のタイプは、鵜呑み派と聞き流す派が多い。鵜呑み派は流れてきた情報をそのまま信じてしまう。そのことについて自分の頭では考えず、ただ言われるがままに受け入れていく。これと似て非なる聞き流す派は、重要なものも不要のものも、しばらくするとパッと忘れてしまう。一度は受け入れるものの、すぐに次の情報に心が奪われて、新しいものへ移っていく。どちらのタイプの人もよく見かける。時は金なり!そうならないように注意した方がいいのだろう。

それにしても、なぜこのようなこと起こるのか?それは情報を安易に手に入れられて、その場しのぎで生きようとする精神が感じられる。何でもネットを通じて手軽に得られると思い込み、自分らしい価値観を手間暇かけて育てようとしない。自分を付け焼刃で繕ってみせようとせず、力まずに在るがままの姿で悠然としていよう。つまり、「知らない」という強迫観念に負けずに、「知らない」ことは学べばいいと開き直っていくこと。ソクラテスが唱えた「無知の知」ではないが、知らないことを知っている方が潔くてカッコいい。どこまでも好奇心のアンテナを磨いて、人生で出会う発見を楽しんでいきましょう!