信じる者

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「私自身について言うなら、よいアイデアの生まれるのは儲からなくてなんとかしようと苦しんでいる時である。だから私は、儲かることをあまり喜んでいない」という名言がある。

この世の中、上手くいく人は苦しくなっても負けず、もうひと踏ん張りして解決の糸口を見つけようと、頭をひねってこれまで以上のアイディアが見つかる。ピンチになったことで様々なことを見直し、あらためて挑戦していくことで画期的なアイディアが生まれてくる。好景気の波に乗って余裕のある楽なことに甘んじていると、いつか風向きが変わってしまった時に、後手後手になって思わぬ方向へ流されていく。ピンチはチャンスの始まり、逆もまた然りだと考えることが大切になるのだろう。

この言葉は美術家を目指す人にも言えるものだ。儲かる美術作品を第一に考えて活動をしていたら、まったく見当違いのおかしな方向へ進んでいくだけ。その時代に流行っているものを模倣したり、美術に名を借りた一般受けしやすい雑貨だったりする。つまり、簡単には儲かることのできない世界だ覚悟し、自分の個性をどう活かすのかを考えていく。自分には美術の才能があると信じる者になること。そう、儲かるという字のごとく、目先のことにあれこれ振り回されず、愚直に創作と向き合って頑張っていこう!