好奇心

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「芸術における真実とは、いふまでもなく真実らしさである。真実そのまゝの再現でなくて、真実の姿、真実のなかにかくれた、その精神を端的に表現し、核心を抽出することにある」という画家の枠を超えて活躍した小村雪岱の言葉がある。

ある日、慣れ親しんだ道を歩いていたら、いきなりよくわからないものと出合ったとしよう。この時に、例えスマホタブレットを持っていても、検索キーワードがわからなければ、それが何かを調べようがない。どんなに性能がよくても役立つことはない。その場で野生の勘を働かせて対処するしかないのだ。

つまり、知識や常識があっても当てにならないことがある。この世にはまだまだ未解明なものの方が多い。ついつい文明社会の中で生きていると、なんでもかんでもできると勘違いしやすい。だから、とことん感性を研ぎ澄ましていく。頭の中だけで答えを出そうとはせずに、野生の勘を羅針盤に自由に動いていく。創作とはその人にしかできないセンスで表現すること。独自性の高い創造力で観る人に未知の世界観を楽しませる。勘というものは不断からの心がけで生まれてくる。好奇心を育てようと意識することで自然に鋭くなるだろう。