初心

ユダヤのことわざに『真理がどこにでもあるなら、道に落ちている石のようにありふれたものでしょうか』『そのとおりだ。だから誰にでも拾うことができる』『ではどうして人々は拾わないのでしょう』『真理という石を拾うには身をかがめなければならない。難しいのは身をかがめることなのだ』という言葉がある。
代わり映えのない日々、ありふれた日常の中に新しいものを見つけ出す。いつも見慣れているものに、これまで気付かなかった美しいものを発見していく。 これが創作の世界で生きるものに課せられたミッション。固定観念というマンネリズムを打ち破り、自らの想像力と創造力を刺激し、弱まっている心のときめきをリスタートさせてみよう。これまでと少し違う視点から見つめれば、これまで感じなかった新鮮な美に遭遇できるはずだ。
つまり、人生は決まりきった生活リズムに流されてはいけない。私たちの毎日は同じように思えて偶然の産物。一寸先は闇ではないけど、この後にどんなことが起きるのかはわからない。おおよその見通しくらいで怪しいもの。だから、最善が尽くせるようにやりくりをしているだけ。瞬間瞬間に変化するもの社会で生きるには、感性を羅針盤にして何かを掴むことが大切だ。創作へ憧れた初心を忘れず、好奇心を搔き立てていけばいい。
※画像は県大生の川部那萌さんの作品。今日から2日間、 新山口駅観光交流センターで作品展をしています。どうかよろしくお願いいたします。