犬も歩けば

ことわざの「犬も歩けば棒に当たる」は2つの意味を持っている。一つ目は思い切って何かものごとをしようとすれば、それだけ何かと災難に会うことも多くなる。それ故、自らの身の程の幸せを知って、余計なことはするべきではないという戒めとして使われる。
もう一つは思い切って外を出歩けば、思わぬ幸運に出会うことのたとえ。プラス思考で積極的に行動していけば、チャンスを掴む確率は高まってくる。それ故、ものごとをやろうと 思った時は、すぐに実行した方が上手くいくという行動を促す意味合いで使われる。
だから、思い切ってものごとをやり始める時は、成功不成功のどちらもあると覚悟して、今できることに最善を尽くすこと。一つのものごとに精神を集中すれば、成功不成功という結果に捉われずに、自分を試すことに没頭できるはず。つまり、人が動くと書いて働くと読むように、人は何かがやりたくて、常に動き回る生きもの。その性質を大目に見ながら、上手く付き合うために、このことわざは懐が深い響きを感じさせてくれる。