お金

自分の美的センスや芸術的才能に少しでも自信がある人なら、その能力を磨いて開花させて、収入が得られるようになりたいと考えるだろう。いわゆる美術の世界は簡単にはお金にならないとよく言われるけど、実際に生活できるほど稼げる人もいるから、自分もどうにかこうにかそうなってみたいと思うのは、とても自然なことだと言えよう。

ただし、創作活動の目的をお金を得るための手段という一点に定めて、人生のすべてをお金稼ぎに注ぎ込み、それ以外のことには目もくれない人になってはいけない。それは思いっきり金の亡者にしかならないし、また、美術は常に高い品質が求められるから、いろんなことを積極的に勉強する必要があり、お金を稼ぐ手段として効率はよくない。

つまり、お金への執着を捨てて、その瞬間に創造力に集中した人が、結果として生活できるようになっただけ。自分自身に向いていること、イラストをたゆまぬ努力で描き続けて、オリジナリティのある個性豊かな表現力に辿りつければ、仕事というべきレベルに達したから生活できるのだ。素晴らしい創作へ人を突き動かすのはお金ではない。前回よりも良いものになることを願う気持ちが創り出す。