あさ

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カムチャッカの若者が きりんの夢を見ているとき
メキシコの娘は 朝もやの中でバスを待っている
 
ニューヨークの少女が ほほえみながら寝がえりをうつとき
ローマの少年は 柱頭を染める朝陽にウインクする
 
この地球で  いつもどこかで朝がはじまっている
ぼくらは朝をリレーするのだ 経度から経度へと
そうしていわば交換で地球を守る
 
眠る前のひととき耳をすますと どこか遠くで目覚時計のベルが鳴ってる
それはあなたの送った朝を 誰かがしっかりと受けとめた証拠なのだ
 
                        谷川俊太郎「朝のリレー」

目覚めの良い朝!阪神が勝った翌朝!こういう朝は大きな気持ちになってしまう。
きっとこのまますべて試合を勝ってしまうのではないかと目覚めてからも夢み心地。
そして、視界に入ってくるものが明るく感じて、周囲を肯定的な存在に思えていく。
 
しかしながら、当然、逆の日の朝もやってくる。
目覚めの悪い朝。新聞を開いて、あらためて結果も見ても悲しい事実のまま。
きっとこのまますべて試合を負けてしまうのではないかと疑心暗鬼になっている。
そして、視界に入ってくるものが暗く感じて、周囲を否定的な存在に思えていく。
 
同じ人間でも喜怒哀楽は様々だ。時と場合によって変化していくのが人なのだ。
だけど、どんな自分も受け入れていくことが大切なことだろう。
明日の朝は、どんな朝になるのかな?頼みまっせ、トラさん!目覚めの良い朝を!